GENERAL
DERMATOLOGY一般皮膚科
多汗症
多汗症とは、発汗が過剰になった状態です。
腋窩、手掌、および足底の発汗はたくさんあります。
原因のわからない「原発性」のもの、内科的疾患・外科・腫瘍などによる「続発性」のもと、その原因はさまざまです。
治療法については、外用薬、局所注射療法、手術療法があります。
-
1原発性腋窩多汗症・原発性手掌多汗症などの原因
多汗症は、汗の出る部位や原因によって分類されます。
●原発性腋窩多汗症は、脇の下から過剰な量の汗が出る状態で、体温が上昇した時や精神的に緊張状態となった時に症状が強く出ます。
腋窩多汗症は、腋臭症つまりワキガの原因となります。
原発性腋窩多汗症は、ホルモンや神経の異常など、何らかの原因があって汗が出る続発性腋窩多汗症とは異なり、原因となる病気がなくても大量の汗がでます。
汗や臭いが気になり、人前に出られない、仕事に集中できないなど、日常生活や社会生活に悩みを抱いている方が多くいます。●原発性手掌多汗症とは、手のひらに大量の汗が出る状態です。症状が重い場合は、滴り落ちるほどの汗をかくようなこともあります。
●原発性足底多汗症は、足底に多量の汗をかく状態で、靴下がびしょびしょに濡れるほどの汗をかくことがあります。原発性手掌多汗症と同時発症することが多く見られます。
●原発性頭部顔面多汗症は、頭部・顔面に多量の汗をかく状態です。暑い時、刺激物を食べた時、人は顔から汗をかきやすくなりますが、原発性頭部顔面多汗症の場合、暑くない状態でも汗が出ます。
●続発性局所多汗症は、内科疾患・外傷・腫瘍などが原因で発症するものです。
解熱剤や向精神薬などの薬の副作用で発症することもあります。●全身性多汗症は、全身の発汗量が多くなる症状です。
-
2治療法
●原発性腋窩多汗症
簡便で侵襲も少ないことから塩化アルミニウムローションの塗布が第一選択となります。
エクロックゲルやラピフォートワイプは、新しい塗り薬で、神経から伝えられる汗を出す指令をブロックする目的の、日本で初めて健康保険の適用が認められた「原発性腋窩多汗症」専用の塗り薬です。エクリン汗腺が交感神経から伝えられる汗を出す指令をブロックする薬で、発汗を抑えることが期待できます。1日1回ワキに塗布して使います。●原発性手掌多汗症
これまで、手掌多汗症に特化した治療法はありませんでしたが、2023年6月に専用の外用薬が発売されました。
12歳から処方可能な保険適用のお薬です。 -
3自由治療
当院での保険診療での治療は、塗り薬です。
そのほかに自由診療での治療も可能です。
腋窩多汗症に関しては、「脇汗ボトックス」という治療が広く行われています。
ボトックス注射は、しわを予防するために使用する美容注射です。
タンパク質の一種であるボツリヌス・トキシンから作られた製剤を使い、一過性の筋肉麻痺を起こす作用により、「エクリン腺」の働きを抑制して、汗の分泌を抑制します。注射のみのため手軽さと、1回の施術で3ー6ヶ月程度持続することから人気の瀬術となっております。
自費治療となりますので、詳細は診察の際にご確認ください。