腫瘍（粉瘤を含む）

1. 1皮膚腫瘍とは

   皮膚には様々な腫瘍が生じます。皮膚の表面にできるもののほかに、皮膚の下にできるものもあります。できる場所による違いや、良性腫瘍と悪性腫瘍という分け方があります。

   ［粉瘤（アテローム）とは］

   体中の何処にでも出来る良性の皮下腫瘍です。背中や項、顔の頬や耳たぶなどにできてることがあります。半球状の固まりとして触れ、真ん中にやや黒っぽい開口部が見られることもあります。皮膚に密着して周りより硬く触れます。

2. 2毛穴のつまり

   発生の原因は、判らない場合が多いと言われています。
   皮膚の上皮成分（表皮や外毛根鞘）が皮内や皮下に落ちて袋を形成し、その中に粥状をした垢や脂が貯まり徐々に大きくなることがあります。
   放っておくと、徐々に大きくなり野球のボールほどになることもあります。細菌感染を起こし、赤く腫れて痛みを伴います。皮膚が破けると、膿汁と粥状の固まりが排出されます。無理に圧迫し内容物を排出することは避け、早めに診察を受けることをお勧めします。

3. 3治療法

   感染のない場合は、定期的に経過を確認をいたします。
   希望によっては、皮膚を切開して内容物を袋ごと手術的に摘出します。

   感染のある場合、抗生剤や抗炎症剤を使用し鎮静化させてから摘出します。
   感染が強い場合は、切開・排膿して治療を行い、傷の炎症が落ち着いた後に摘出することがあります。しかし、感染のない場合に比べて治療期間が長くなると言われています。