GENERAL
DERMATOLOGY一般皮膚科
あせも・とびひ
あせも
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1あせも(汗疹)とは
あせもは、汗の正常な排出が妨げられることで起こる発疹です。高温多湿下で、汗を出すための管が詰まり、皮膚の中に汗がたまることで起こります。外用薬でかゆみや炎症を抑えます。
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2原因
夏場など、高温多湿の環境でたくさんの汗をかくことで起きやすいです。汗を排出する管が汗(汗の成分やホコリ)によって詰まり、行き場のない汗が皮膚の中にたまって周囲の組織を刺激することで発疹(小さな水疱や赤みのある丘疹)ができます。暑熱環境や運動でたくさん汗をかいたり、通気性の低い衣服を着ていたり、ギプスを着用しているときなど、汗の量が増え、かつ通気が悪い状態のときによく起こります。汗自体が刺激になってかゆみが起こる「かぶれ」もあせもと呼ばれることがあります。
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3治療法
高温多湿の環境を避けて、皮膚を清潔に保ち、汗をかかない環境で過ごすことで、通常は数日で自然に治まります。炎症やかゆみを抑える外用薬を使用することもあります。
汗を大量にかく状態が改善されない場合は、あせもが治らず湿疹化したり、皮膚を掻くことで細菌感染が起こり、とびひなどに進展することがあるため、掻かないようにすることが大切です。
とびひ(伝染性膿痂疹)
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1とびひ(伝染性膿痂疹)とは
「とびひ」の正式な病名は「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」といいます。細菌が皮膚に感染することで発症し、感染力が強いため、触れた人にうつる病気です。
掻(か)きむしった手を介して、水ぶくれ(水疱(すいほう))があっという間に全身へ広がる様子が、火事の火の粉が飛び火することに似ているため、「とびひ」と呼ばれています。 -
2原因
とびひは、虫さされや汗疹(あせも)を掻いたり、小さなケガでできた皮膚の傷に細菌が入り込み、感染することで発症します。
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3治療法
とびひは、原因となる細菌を退治する治療が必要です。またできるだけ早く受診し治療することが大切です。抗菌薬の内服や外用薬を使用します。また、清潔に保ち、ご家族間でうつらないようにタオルを専用にするなどの工夫をしてください。かゆみが強い場合は、かゆみを抑える注射なども行います。ひどくなる前に治療を始めると、より早く治すことができます。